株式会社エーゼーゴム洋行

〒542-0081
大阪市中央区南船場3丁目3番10号

TEL 06-6245-6276
FAX 06-6245-9865

社 長 中江 邦

-エーゼーゴム洋行さんの歴史を教えてください-

 前身となる佐渡商店が明治32年(1899年)、米国USラバー社の極東代理店として発足したのが始まりです、大正時代に今の社名に変更、更に昭和22年に株式会社に改組し、今年で創業115年になります。「エーゼーゴム洋行」という社名はアメリカの『A』(エー)、ジャパンの『J』(ゼー)、「洋行」は貿易を行う商社という意味の中国語からきています。アメリカと日本をゴム製品で繋ぎたいという先代の思いから命名されたようです。昭和22年の改組と同時に東洋ゴム工業㈱と代理店契約を結び、鉄鋼・化学工場向け機器の耐蝕のゴムライニングをはじめ、同社の製品を幅広く扱ってまいりました、その後、支店・出張所を順次開設し、昭和61年には、シンガポールにも進出しました。工業用ゴムを主軸に合成樹脂製品・耐蝕関連機器の販売と、さらにはプラント製品・装置の販売とメンテナンスなど多岐にわたる製品を扱う専門商社として歩んできました。

-エーゼーゴム洋行さんの社是、企業方針をお聞かせください-

 企業理念は、「最高の商品とサービスをもって広くお客様の満足を創り、安定した企業体質と社員の幸福を共感できる会社を目指す」です。お客様第一、同時に社員を大切にということでしょうか。私なりに一言で簡潔に言い変えれば「三方よし」ですかな。これは近江商人のモットーだったようですが、即ち「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」ということです。
また当社のホームページにも出てまいりますが「Yes we can」を合言葉として、お客様の声に対して常に「はい わかりました」とお答えし、ご要望に添うよう努力する姿勢で未来に向け挑戦し続けています。ただこの言葉はあのオバマさんが大統領選勝利演説で使ったフレーズの物まねではなく、10年ぐらい前から当社の前社長が提唱していたスローガンです。

-いま注力されている或いは今後注力しようと考えられている商品、または分野についてお聞かせ下さい-

 まず第一番は「得意技を磨け」です。特に我社は建機関連が得意分野で、且つビッグネームのお客様がたくさんおられます、更にその部分を深く掘り下げていく事です。次に新しい分野で有望と思われるのは環境とヘルスケアですが、ヘルスケアや医療分野は新規参入の余地が少ない事もあり、わが社は今後、環境分野への参入を考えています。それに従来から取りくんでいる海外調達があります。ただ本来の当社の3本柱は、建機を中心とした工業用品、ゴムラインニングを中心とした工場設備、加えてそれらを納めてきた工場設備の補修・定期修理です。工事の仕事は安全に対するリスクは伴いますが、今後も重要な柱として伸ばしていくつもりです、これらの本業を磨き脇を固め、自社の身の丈に合った事業を展開していく事が一番重要だと考えています。
しかし、今後、日本はますます人口減少、市場縮小により大企業のさらなる海外進出が盛んになり国内需要の減少は避けられません。必然的に我々も海外に活路を見出す事が必要になります。なかでも東南アジアに注力したいと考えています。シンガポールの関連会社を足掛かりに今後は徐々に海外進出も計画していきたいと考えています。

-会社自慢、社員自慢をして下さい-

多くの大手優良得意先様と長いお付き合いをさせて頂いているということです。お客様の信頼の裏付けでもあり自慢にできる点だと思っています。また当社の真面目で誠実な社員も私の自慢の種です。

-社長のご趣味をお聞かせください-

 若い頃はヨットやゴルフなどもしましたが、基本的に私は趣味で他人と競い合うのが好きではありません、そんな訳でいまはゴルフもしません。
今は趣味と言えば、年1、2回の「世界遺産巡り」、毎週末の「散歩」、他に「野球観戦」「読書」といったところです。将来、仕事から解放されたら国内の世界遺産も訪ねて巡りたいと思っています。

株式会社エーゼーゴム洋行さんを訪ねて

通された応接間には初代の松浦長治郎氏の肖像画が掲げられ、115年の歴史の重みが伝わってきた。五代目中江 邦社長にはその歴史ある社風を受け継がれているかのように穏やかな紳士的な物腰しで丁寧に応えて頂いた。本業をあくまで大切にし、脇を固め、そのうえで時代の変化に対応した新たな試みも視野にいれる。言葉の端々に見識の高さ、時代を見通す洞察力の鋭さが感じられ、有意義なひとときを過ごさせて頂く事が出来ました。今後、益々のご発展を祈念しております。

事務局 三島通弘