大江産業株式会社

〒547-0035
大阪市平野区西脇1-17-22
TEL 06-6704-2644
FAX 06-6704-2696
社長  鎌田 政吾

-大江産業さんの歴史を教えてください-
創業者は私の父・鎌田義一です。昭和47年4月に36才で平野区喜連に大江商事を設立して、工業用ゴム製品の販売を始めたのが最初です。父は京都の福知山の出身で、「百人一首」でも有名な大江山の近くの大江高校を卒業しました。社名の「大江」はそこからとったと聞いています。設立から3年後には自社の加工体制を作り、その後徐々に拡張していく過程で手狭になったことから平成9年に現在の地に本社事務所兼加工工場を新築しました。大通りから一本内側に入った所ですので車の出し入れや、荷物の搬入・搬出などの際もまわりに迷惑をかける事が少なく、それが立地条件のひとつでもありました、まわりへの気配りを大切にしていた父らしい配慮だと思います。私は学生(近畿大学理工学部卒)の時からいずれは父の後を継がねばならないと思っていましたが、卒業後は全くの異業種の会社で6年間のサラリーマン生活を送ったあと平成6年に当社に入社しました。そして平成17年8月に37才で父の後を継いで社長に就任しました。その後、納品体制の強化 のため平成19年に第2工場、更に平成27年に本社から工場を切り離し、且つ設備を充実し新たに第1工場として新設しました。生産拠点を中国を主とした海外へ移す会社が多い時代に工場を拡張することに躊躇しましたが、規格品の大量生産品とは異なり当社オリジナルの加工技術と納品体制よるニーズは底堅いと信じ英断しました。結果、工場面積の拡大と設備の充実で加工技術並びに生産能力が大きく改善したことで客先からの難しい要求にも答えることができるようになり更なる需要に結びつけることができました。

-社是・基本方針などをお聞かせください-
「大胆」「繊細」「謙虚」は先代の時から社訓としています。「大胆」は己を信じて積極的に堂々と事に当たる、「繊細」は気配り心配りが出来る感受性を持つ、「謙虚」は相手を重んじ控えめな態度で接するという意味で、ずっーと大切に守っている精神です。社是の精神は父・義一の性格そのものでもあります。社内はもちろん、お取引先、仕入れ先との良好な関係を維持し発展させることを絶えず意識しています。社是ではありませんが、スローガンとして私が社員に対しことあるごとに言っているのは、「正確・迅速に且つ丁寧に」です。如何に基本に忠実に当たり前の事を当たり前にサラッとできるかを突き詰めるしかないと考えています。

-いま注力されている商品あるいは分野などについてお聞かせください-
当社は打抜き加工を得意としています。「抜き」は加工の入り口としては簡単なのですが、材料のバリエーションとか加工ノウハウは実に奥の深いものがあります。当社の強みである中・小ロット対応・短納期・品質保証体制などをさらに強化していきたいと考えています。一方、当社の不得手な分野はこれまで同様に外注さんに協力してもらいながら共存共栄を図っていきたいと考えています。

-会社自慢、社員自慢をしてください-
先代から踏襲した考え方ですが当社は縁の下の力持ちのような会社でありたいのです。決して目立つ訳ではないが、ただ無くてはならない会社、そういう会社でありたいと考えています。このことが今まで客先、仕入先双方と良好な関係を築き維持することができた大きな要因ではないかと思います。私自信まだまだ道半ばだと考えていますので自慢といえるほどのものはありません。強いていえば社員が気持ちよく働ける職場環境、それと当社独自の品質保証体制でしょうか、顧客から高い信頼を得ていると自負しています。一方、客先や協力会社による「大江会」としてゴルフ会を年に2回春と秋に開催しています。ただ今年はコロナ禍で開催できませんでしたが、次回で確か第50回になります。それだけ各社と良好な関係が築けていると思っています。また、20年以上前から導入しているパソコンによる販売管理システムをさらに使い勝手の良いものに改善しています。

-社長のご趣味をお聞かせください-
社長就任から15年たちました。現在53才です。私の考え方としてトップダウンで仕事を進めていますので、やらなきゃいけない事や決断しなければいけない事が多く結構多忙です。学生時代から運動にはあまり縁がありませんでした。ゴルフもしますが、どちらと言えば仕事の一環といった感じであまり熱心ではありません。読書は好きです、以前ほど多く読まなくなりましたが、いろんなジャンルの本を読んでいます。

大江産業(株)さんを訪問して
新型コロナ感染拡大の影響をうけて会議やイベントがことごとく中止になり、鎌田社長とも長らくお会いする機会もなかったのですが、今回会社を訪問させていただきゆっくりお話しをお伺いする機会を得ました。決して目立たず縁の下の力持ちのような会社でありたいというのが先代から引き継いだ基本方針とお聞きし、自分ファーストがまかり通る現代において我々が再度立ち戻らねばならない人としての原点のように感じました。
今後、益々のご発展を祈念しております。 (事務局 三島通弘)